高齢者であっても基本的にいくつになっても自然治癒力は同じように働きます。ただ、肉体の限界によって、治るのに時間がかかったり、放置していた期間が長い分治りにくかったりするだけです。
老化には、誰にでも起こり、防ぐことのできない「生理的老化」と、誰にでも起こるとは限らない「病的老化」の2種類があります。
壮年期から老年期に起こりやすい高血圧や動脈硬化、関節の痛み、四十肩や五十肩、老人性痴ほう症などは、すべて「病的老化」です。病的老化は生理的老化とは異なり、防ぐこともできます。
もちろん、上部頸椎の変位によって神経伝達の妨害が起こっているのであれば、それを取り除くことによって自然治癒力が発揮され、病的老化からの回復や予防に繋がることが期待できます。
ただ、高齢者の施術に関しては気をつけなければならない所があります。それは、好転反応による古傷の再発です。とくに、これまでに医療機関において、患部に対して長年治療を受けたり、投薬を続けたりしていた人が施術を受けた場合、患部(例えば膝)の血流が良くなることによって一時的に歩行がつらい状態になる可能性があります。
もちろん、これは「身体にとってはよい変化」であり、自然治癒の過程では当たり前の現象なのですが、これを勘違いしてしまい、余計に違うところが痛くなったと判断してしまいます。
この勘違いを本人、ご家族がされないように願います。
当院で痛みの強い弱いがでたり、違う患部が痛くなったり稀にしますが、2~3日のうちにその症状は無くなり改善されます。